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ベーリンガーインゲルハイムとレオ ファーマ スペビゴ®の販売および更なる開発に向け提携

当プレスリリースについて
この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)とデンマークのレオ ファーマ(LEO Pharma A/S)が7月14日に発表したプレスリリースをもとに日本語に翻訳したものです。なお、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈については英語のオリジナルが優先することをご了承ください。


  • 両社の提携により生命を脅かすおそれのある希少な難治性皮膚疾患である膿疱性乾癬(GPP)の治療をより多くの患者さんに迅速に届けます
  • レオ ファーマの60年にわたる皮膚科領域における専門的知見に、ベーリンガーインゲルハイムのスペビゴ®を40カ国以上に展開してきた実績が加わることで、患者さんへの継続的な支援を確保します
  • ベーリンガーインゲルハイムとレオ ファーマは緊密に連携し、すべての業務を円滑に移行します

2025年7月14日/ドイツ インゲルハイムおよびデンマーク バレラップ
ベーリンガーインゲルハイムとレオ ファーマは、本日、スペビゴ®(一般名:スペソリマブ(遺伝子組換え)、以下スペビゴ®)の販売および開発促進を目的とした全世界での独占的なライセンスおよび譲渡に関する契約(exclusive global license and transfer agreement)の締結を発表しました。

スペビゴ®は膿胞性乾癬(GPP)を含む複数の自己炎症性疾患の病因に関連することが明らかになっている免疫系のシグナル伝達経路であるインターロイキン36(IL-36)受容体の活性化を阻害する新規ヒト化選択的抗体です。1,2,3本提携はGPP以外のIL-36の病態への関与が考えられるアンメットニーズが高い他の皮膚疾患におけるスペソリマブの開発にも適用されます。

本契約により、レオ ファーマは、皮膚科領域におけるグローバルな販売網を活かし、GPPの疾患啓発や患者さんの治療法へのアクセスを担保し、スペビゴ®の販売とさらなる開発を行います。ベーリンガーインゲルハイムの皮膚科領域を代表する製品であるスペビゴ®がGPP治療薬として加わることにより、レオ ファーマの既存の皮膚科領域における戦略的ポートフォリオを補完し、患者さんにとって革新的な治療法を届けるという長きにわたるコミットメントを一層強固なものとします。

ベーリンガーインゲルハイムの取締役会会長兼医療用医薬品事業ユニットヘッドであるシャシャンク・デシュパンデは以下のように述べました。「スペビゴ®がGPPとともに生きる人々に貢献していることを大変誇りに思います。そして患者さんにイノベーションをもたらすことで、患者さんの生活を変革するという当社のパーパスを力強く体現していると言えます。スペビゴ®には果たすべき大きな役目があり、その可能性の最大化のためには継続的な注力と皮膚科領域における専門的知見が欠かせません。60年以上にわたり皮膚科領域へ専門的な貢献をしてきたレオ ファーマは、私たちが培ってきた堅実な土台を引き継ぐこれ以上ない素晴らしい承継先です。私たちとともにこの軌跡を歩んでくださった患者さんや介護者、医療従事者の皆様にこれからも心より感謝の意を表し続けます」

レオ ファーマの最高経営責任者であるクリストフ・ブルドンは以下のように述べました。「皮膚疾患は人々の生活に非常に大きな影響をもたらしますが、レオ ファーマはそこに変革を起こすために存在しています。スペビゴ®をさらに多くの患者さんに届けるための提携は単なる戦略的ステップにとどまりません。GPPとともに生きる人々が苦痛を伴う急性症状を迅速に治療することで生活の質を向上し、治療法が限定的な状況に真の希望をもたらすでしょう。ベーリンガーインゲルハイムの先駆者としてのこれまでの尽力に感銘を受けた私たちは、それを引き継げることをとても楽しみにしています。両社が共に、革新的な治療へのアクセスを拡大し、これまで十分顧みられなかった患者さんに有意義な前進をもたらす素晴らしい機会に恵まれたと考えています」

GPPは生命を脅かすおそれのある希少な難治性皮膚疾患です。好中球(白血球の一種)が皮膚に蓄積するのが特徴で、疼痛や無菌性の膿疱(うみを持った水疱)が全身に多発します。疾患経過は人によって異なりますが、しばしば発熱、倦怠感、疲労、臓器不全のリスクが伴ったり、断続的な再燃を伴う持続性疾患に悩まされたりします8,9,10,11

スペビゴ®は米国、日本、中国、欧州連合(EU)を含む40カ国以上において、成人におけるGPPの急性症状に対する治療薬として規制当局の製造販売承認を取得しています4。スぺビゴ®は急性期GPPの治療薬として検証されたIL-36経路を標的とするファーストインクラスの化合物で、統計学的検出力のある無作為化プラセボ対照臨床試験で評価されています5。またスペビゴ®はEU、米国および中国においてGPPにおける追加適応でも製造販売承認を取得しています6。さらにスペビゴ®はIL-36が病態に関わる他の皮膚疾患の治療薬としても開発が進められています。

この譲渡は、 一部の国、地域での競争法当局による承認を条件とし、2025年の後半に完了する予定で、一時金としてベーリンガーインゲルハイムは9,000万ユーロを受領し、そのほかに目標達成報奨金および段階的ロイヤルティを受領予定です。


スペビゴ®(スペソリマブ)について
スペビゴ®(スペソリマブ)は、GPPを含む複数の自己炎症性疾患の病因に関連することが明らかになっている免疫系のシグナル伝達経路であるインターロイキン36受容体(IL-36R)の活性化を特異的に阻害する新規ヒト化選択的抗体です。本剤はIL-36経路を標的としたGPPの急性症状に適応を持つ初めての治療薬であり、GPPを対象とした最大規模の臨床試験で検証されています2,3,4


膿疱性乾癬(GPP)について
GPPは、皮膚および全身症状を伴う慢性で予測不能な好中球性炎症性皮膚疾患で、尋常性乾癬とは遺伝的、臨床的に区別されます。IL-36経路がGPPの病因であるとされ、治療に対する反応を誘発することから、他の乾癬とは臨床的に異なるものとして認識されています7,8。またGPPは多臓器不全や緊急の入院治療が必要な敗血症などの重篤な合併症を引き起こし生命を脅かすおそれのある疾患でもあります(死亡率は2%~16%)。患者さんの多くは様々な合併症を患っており、それが患者さんや医療に継続的な負担となっています9。GPPの症状は予測不能で断続的に現れますが、そのことが患者さんのQOLに大きく影響し、疾患を抱えて生活する中で恐怖や不安の原因にもなっており、また、仕事や学校、精神的な健康や社会活動、そして金銭的な面でも長期的な影響を及ぼします9,10,11


ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、人と動物の健康に貢献するバイオ製薬企業です。研究開発における業界トップクラスの投資を行い、アンメットメディカルニーズの高い分野で、より長くより良い生活を送ることを可能にする画期的な治療法の開発に注力しています。1885年の創業以来、ベーリンガーインゲルハイムは株式を公開しない独立した企業形態により、長期的な視点を維持し、バリューチェーン全体にサステナビリティを組み込んだ活動を行っています。より健やかでサステナブルかつ公平な未来を築くため、約5万4,500人の社員が130ヵ国以上で活動しています。詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)


レオ ファーマについて
レオ ファーマは、メディカルダーマトロジーにおけるリーディングカンパニーです。ヘルスケアにおける画期的な医薬品開発の100年にわたり培った経験に基づき、皮膚の健康のための革新的なソリューションを提供しています。私たちは、人々の生活に根本的な変化をもたらすよう取り組んでおり、治療薬のポートフォリオは、年間70カ国以上で約1億人の患者さんに届けられています。デンマークに本社を置くレオ ファーマは、世界中に4,000人の従業員を擁しています。レオ ファーマは、大株主であるレオ財団と、2021年からNordic Capitalによって共同所有されています。詳細は https://www.leo-pharma.com/ をご覧ください。


References

  1. Morita A, Strober B, Burden AD, et al. Efficacy and safety of subcutaneous spesolimab for the prevention of generalised pustular psoriasis flares (Effisayil 2): an international, multicentre, randomised, placebo-controlled trial. Lancet. 2023;402:1541–1551.
  2. Choon SE, Lebwohl MG, Marrakchi S, et al. Study protocol of the global Effisayil 1 Phase II, multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled trial of spesolimab in patients with generalized pustular psoriasis presenting with an acute flare. BMJ Open. 2021;11:e043666.
  3. Bachelez H, Choon SE, Marrakchi S, et al. Trial of spesolimab for generalized pustular psoriasis. N Engl J Med. 2021;385:2431–2440.
  4. Record on file.
  5. Boehringer Ingelheim. Spesolimab prevented generalized pustular psoriasis flares in Effisayil™ 2 trial. 2023. https://www.boehringer-ingelheim.com/human-health/skin-and-inflammatory-diseases/gpp/spesolimab-prevents-gpp-flares (Accessed 22 July 2024).
  6. Boehringer Ingelheim. European Commission approves SPEVIGO® for new and expanded indications in generalized pustular psoriasis. 2024. https://www.boehringer-ingelheim.com/human-health/european-commission-approves-spevigo-new-and-expanded-indications-generalized-pustular-psoriasis (Accessed 29 June 2025).
  7. Marrakchi S, Puig L. Pathophysiology of generalized pustular psoriasis. Am J Clin Dermatol. 2022;23:13–19.
  8. Prinz JC, Choon SE, Griffiths CEM, et al. Prevalence, comorbidities and mortality of generalized pustular psoriasis: A literature review. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2023;37:256–273.
  9. Choon SE, Navarini AA, Pinter A. Clinical course and characteristics of generalized pustular psoriasis. Am J Clin Dermatol. 2022;23:21–29.
  10. Gooderham MJ, Van Voorhees AS, Lebwohl MG. An update on generalized pustular psoriasis. Expert Rev Clin Immunol. 2019;15:907–919.
  11. Reisner DV, Johnsson FD, Kotowsky N, et al. Impact of generalized pustular psoriasis from the perspective of people living with the condition: Results of an online survey. Am J Clin Dermatol. 2022;23:65–71.

LEO Pharma

LEO Pharma helps people achieve healthy skin. The company is a leader in medical dermatology with a robust R&D pipeline, a wide range of therapies and a pioneering spirit.

Founded in 1908 and owned by the LEO Foundation, LEO Pharma has devoted decades of research and development to advance the science of dermatology, setting new standards of care for people with skin conditions. LEO Pharma is headquartered in Denmark with a global team of 6,000 people, serving 92 million patients in 130 countries. In 2019, the company generated net sales of DKK 10,805 million.

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