レオ ファーマ、中等症~重症アトピー性皮膚炎に対するTemtokibart 第2b相試験の結果を発表
- Temtokibartは、中等症~重症アトピー性皮膚炎(AD)の成人患者を対象とする第2b相臨床試験において、高用量3段階で主要評価項目を達成
- Temtokibart(LEO 138559)は、開発中のIL-22RA1拮抗薬
皮膚科学分野のグローバルリーダー、レオ ファーマA/Sは、中等症~重症アトピー性皮膚炎(AD)を有する成人患者の治療薬として、開発中のIL-22RA1拮抗薬Temtokibartの第2b相試験における結果を発表しました。
この試験は、中等症~重症ADの成人患者を対象に、異なる用量のTemtokibart(LEO 138559)を皮下投与して有効性と安全性を評価する第2b相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同、並行群間、用量探索試験です。1
中等症~重症ADの成人患者を対象とする第2b相試験において、ベースラインから第16週時点までのEASI(Eczema Area and Severity Index:湿疹面積及び重症度指標)変化率に基づく主要評価項目について、高用量3段階において達成しました。 治療は、概ね良好な忍容性を示し、用量依存性なく報告された有害事象の大半は重篤でなく、重症度が軽度または中等度で、治験薬とは関連なしと判断されました。
レオ ファーマの最高科学責任者兼Science, Search & Innovation担当 エグゼクティブ・バイス・プレジデントのDr Jacob Pontoppidan Thyssenは次のように述べています。「アトピー性皮膚炎は複雑な免疫疾患であり、この衰弱性疾患を抱える患者さんは依然としてアンメットニーズに直面しています。レオ ファーマはこのような患者さんに根本的な変化をもたらすよう尽力しており、今回の第2b相試験の結果から自信を得ました。この試験は、現在の一般的なAD治療法とは異なる作用機序を有し、異なる角度から疾患を標的とする方法を探索したものです。この試験の結果は、Temtokibartの機序へのさらなる理解にに加え、IL-22経路が重要な役割を果たすことが判明している皮膚科学領域および他の領域の疾患で、アンメットニーズに対処しうるTemtokibartの能力への理解を深めるものです。」
Temtokibartは、中等症~重症ADの治療薬として開発中のモノクローナル抗体で2-4、アトピー性皮膚炎患者で上昇することが知られているインターロイキン22(IL-22)サイトカインの作用を、IL-22RA1受容体サブユニットをブロックすることによって阻害します。
レオ ファーマと、免疫学領域のグローバル企業であるアルジェニクスは、多くの皮膚疾患の基礎にある慢性炎症を治療する抗体ベースの革新的な治療法を開発するために、2015年に戦略的提携を結びました。レオ ファーマとアルジェニクスはこの研究契約の下でTemtokibartを共同開発し、その後レオ ファーマはTemtokibartを開発、商業化する独占的ライセンスを取得しました。
レオ ファーマは現在、完全なデータセットの収集と評価を進めています。第2b相試験の詳細な結果は、後日、学会発表や論文発表の形で報告される予定です。
試験(NCT05923099)に関する補足情報については、clinicaltrials.gov をご覧下さい。
第2b相試験について
Temtokibartの第2b相試験(NCT05923099)は、中等症~重症アトピー性皮膚炎の成人患者を対象に、異なる用量のTemtokibartを皮下投与して有効性と安全性を評価する無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同、並行群間、用量探索試験です1。患者はTemtokibart4用量のうちの1用量またはプラセボのいずれかを投与される群に無作為割付けされました1。主要評価項目はベースラインから第16週時点までのEASI変化率とし1、重要な副次的評価項目はベースラインから第16週までに治療下で発現した患者1人当たりの有害事象の件数としました1。
アトピー性皮膚炎について
アトピー性皮膚炎は、慢性の炎症性皮膚疾患であり、強いかゆみと湿疹様病変を特徴とします5。アトピー性皮膚炎は、皮膚バリアの障害と免疫調節異常に起因し、慢性炎症に至ります6。IL-13を含む2型サイトカインは、アトピー性皮膚炎の病態生理の重要な側面において中心的な役割を担います7,8。そのほか、過剰なIL-22産生がアトピー性皮膚炎の発病に関与することが確認されています9,10。
治験薬Temtokibartについて
Temtokibartは、IL-22RA1受容体サブユニットを標的とする開発中のモノクローナル抗体で、中等症~重症のアトピー性皮膚炎の治療薬として、現在第2相試験を実施しています3,4。Temtokibartは、IL-22RA1サブユニットをブロックすることによって、IL-22サイトカインの作用を阻害し、さらにIL-20およびIL-24のシグナル伝達の作用も阻害します3,4。TemtokibartはIL-22サイトカイン自体には結合しません3,4。レオ ファーマは、全世界でTemtokibartを開発、商業化する独占的ライセンスをアルジェニクスから取得しています。
レオ ファーマについて
レオ ファーマは、メディカルダーマトロジーにおけるリーディングカンパニーです。ヘルスケアにおける画期的な医薬品開発の100年にわたり培った経験に基づき、皮膚の健康のための革新的なソリューションを提供しています。私たちは、人々の生活に根本的な変化をもたらすよう取り組んでおり、治療薬のポートフォリオは、年間70カ国以上で約1億人の患者さんに届けられています。デンマークに本社を置くレオ ファーマは、世界中に4,000人の従業員を擁しています。当社は、大株主であるレオ財団と、2021年からNordic Capitalによって共同所有されています。詳細は https://www.leo-pharma.com/ をご覧ください。
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- Thaçi D, et al. Presented at European Academy of Dermatology and Venereology (EADV) 2023 Annual Meeting, Berlin, 11–13 October 2023.
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LEO Pharma
LEO Pharma helps people achieve healthy skin. The company is a leader in medical dermatology with a robust R&D pipeline, a wide range of therapies and a pioneering spirit.
Founded in 1908 and owned by the LEO Foundation, LEO Pharma has devoted decades of research and development to advance the science of dermatology, setting new standards of care for people with skin conditions. LEO Pharma is headquartered in Denmark with a global team of 6,000 people, serving 92 million patients in 130 countries. In 2019, the company generated net sales of DKK 10,805 million.