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第29回EADVにおいて、トラロキヌマブの安全性に関するプール解析、黄色ブドウ球菌のコロニー形成抑制、ワクチン応答率への影響に関するデータを発表

報道関係各位

本資料は、LEO Pharma A/S が 2020 年 10 月 29 日(デンマーク、バレラップ発)に発表したプレスリリースの日本語訳であり、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については英語版が優先されます。英語版は www.leo-pharma.com でご覧いただけます。

英文タイトル:
LEO Pharma Presents Data for Tralokinumab on Pooled Safety, S. aureus Colonization Reduction and Impact on Vaccine Response Rates at the 29th Annual European Academy of Dermatology and Venereology (EADV) Virtual Congress


LEO Pharma、第 29 回欧州皮膚科性病科学会議(EADV)のバーチャル年次総会において、トラロキヌマブの安全性に関するプール解析、黄色ブドウ球菌のコロニー形成抑制、ワクチン応答率への影響に関するデータを発表


  • トラロキヌマブを用いた 3 つの第 III 相試験(ECZTRA 1、2、ECZTRA 3)、第 II 相(ECZTRA 5)および第 IIb 相試験の安全性プール解析から得られた結果は、中等度~重度のアトピー性皮膚炎の成人 患者さんにおいて、最初の 16 週間に認められたトラロキヌマブ投与群での有害事象の発現率が、プラセボ投与群とほぼ同等であることを実証している。1
  • 第 III 相 ECZTRA 1 試験の探索的解析において、トラロキヌマブ投与群はプラセボ投与群と比較し、16 週時点で黄色ブドウ球菌によるコロニー形成の有意な減少が認められた。2
  • 第 II 相 ECZTRA 5 試験において、トラロキヌマブの投与が、Tdap(破傷風、ジフテリア、百日咳の 3種混合ワクチン)および髄膜炎菌ワクチンのワクチン応答率に影響を及ぼさないことが実証された。3

デンマーク、バレラップ及びマディソン、ニュージャージー発:2020 年 10 月 29 日 皮膚科医療の世界的リーダーである LEO Pharma A/S は、本日、インターロイキン 13(IL-13)を特異的に中和する完全ヒトモノクローナル抗体治療薬、トラロキヌマブの安全性プロファイルを実証するデータを発表しました。1 3 つの第 III 相ピボタル試験(ECZTRA 1、2、ECZTRA 3)、第 II 相(ECZTRA 5)および第 IIb 相試験のプール解析から得られたデータは、単剤療法ならびにステロイド外用剤(TCS)であるモメタゾンフランカルボン酸エステルとの併用療法として、トラロキヌマブを中等度~重度のアトピー性皮膚炎の成人患者さんに投与した場合、最初の 16 週間における有害事象の発現率がプラセボとほぼ同等であることを示すものでした。1 発表されたデータには、トラロキヌマブの黄色ブドウ球菌によるコロニー形成に対する効果や、トラロキヌマブがTdap および髄膜炎菌ワクチンへのワクチン応答に及ぼす影響が含まれています。2,3 これらの結果は、2020 年の欧州皮膚科性病科学会議(EADV)にてオンラインで発表されました。

トラロキヌマブは、成人のアトピー性皮膚炎における慢性炎症の主因である IL-13 を特異的に中和する、完全ヒト型モノクローナル抗体です。4,5 トラノキヌマブは臨床開発中の治験薬であり、現在、欧米の規制当局による有効性と安全性の評価が行われています。

ハノーバー医科大学 研究・免疫皮膚科学・アレルギー部門長、皮膚科学・アレルギー臨床部門 副部門長である Thomas Werfel 教授(MD)は次のように語っています。
「アトピー性皮膚炎は、生涯を通じて人々に影響を及ぼす可能性がある慢性疾患です。トラロキヌマブの安全性や黄色ブドウ球菌によるコロニー形成およびワクチン応答への影響に関する研究は、医療従事者や患者さんが新しい治療選択肢の可能性を評価する際の鍵になります。今後の追加のデータを楽しみにしています。」


安全性に関するプール解析データと結膜炎
52 週間の投与における有害事象の発現率および重症度について、トラロキヌマブ 300 mg の Q2W(隔週)投与群の安全性プロファイルは、プラセボ投与群と同等であることが 5 つの試験のプール解析(n=2,285)で実証されました。この結果は、最初の 16 週間の治療期間と合致するものでした。1

最初の 16 週間での有害事象の発現率は、トラロキヌマブ投与群(66%)とプラセボ投与群(67%)でほぼ同等であり、それぞれ 60%と 62%において、有害事象から回復または有害事象が消失しました。1 大部分は軽度または中等度であり、重篤な有害事象の発現率は、トラロキヌマブ投与群(2.1%)の方がプラセボ投与群(2.8%)よりも低いことが確認されました。1 治療 16 週までに永続的中止に至った有害事象の割合は低く、トラロキヌマブ投与群(2.3%)とプラセボ投与群(2.8%)でほぼ同等でした。1

プール解析から得られたデータにおいて、トラロキヌマブ投与群(n=1,605)はプラセボ群(n=680)と比較して結膜炎の発現頻度が高く、それぞれの投与群での発現率は 7.5%と 3.2%でした。6 結膜炎の発現数はトラロキヌマブ投与群とプラセボ投与群でそれぞれ 145 件と 23 件でした。6 これらの事象の大部分は軽度(トラロキヌマブ投与群 68% vs プラセボ投与群 65%)から中等度(30% vs 35%)であり、ほとんどの事象は、初期の治療期間中に回復(78.6% vs 73.9%)もしくは軽快(2.8% vs 4.3%)しました。6 重篤な事象はありませんでしたが、トラロキヌマブ投与群で 2 例が永続的に中止されました。6 重症度の高いアトピー性皮膚炎やアレルギー性結膜炎の既往歴を有する患者さんでは、結膜炎の発現率に増加が認められました。6


黄色ブドウ球菌によるコロニー形成
中等度~重度のアトピー性皮膚炎の成人患者さんにおいて、第 III 相試験(ECZTRA1)(n=802)の探索的解析から得られた結果は、トラロキヌマブ 300mg の Q2W 投与(n=603)投与群ではプラセボ投与群(n=199)と比較し、皮膚病変部の黄色ブドウ球菌によるコロニー形成が有意に減少したことを示しています。2 ベースラインから 16 週までの間に、トラロキヌマブ投与群(n=555)ではプラセボ群(n=184)よりも黄色ブドウ球菌の存在量の中央値が減少し、トラロキヌマブ投与群における減少率はプラセボ投与群の 10倍でした。2


ワクチン試験
Tdap および髄膜炎菌ワクチンの接種を受けた中等度~重度のアトピー性皮膚炎の成人患者さん(n=215)において、ワクチン応答を評価した第 II 相治験(ECZTRA 5)では、トラロキヌマブ 300 mg の Q2W 投与 が、ワクチン応答に影響を及ぼさないことが実証されました 3

主要評価項目であるワクチン応答率は高く(Tdap ワクチンで 90%超、髄膜炎菌ワクチンでは 84%超)、トラロキヌマブ投与群の成人(n=107)とプラセボ投与群の成人(n=108)において、僅かな差が認められただけでした。3 16 週の時点で、Tdap ワクチン(トラロキヌマブ投与群 91.9% vs プラセボ投与群 96.1%、割合の差 4.2%[95% CI-11.4、3.1])および髄膜炎菌ワクチン(86.0% vs 84.2%、割合の差 1.8%[95% CI-9.2、12.8])に対する免疫応答について、プラセボに対するトラロキヌマブの非劣性が実証されました。3

16 週間の投与期間中に報告された有害事象の発現率は、トラロキヌマブ投与群(45.8%)の方がプラセボ投与群(50.5%)よりも僅かに低く、ほとんどが軽度(トラロキヌマブ投与群 30.8% vs プラセボ投与群30.8%)か、中等度(24.3% vs 29.0%)でした。3 トラロキヌマブ投与群の 4.7%で、重篤な有害事象の発現が確認されました。3

LEO Pharma, Global Research & Development, Executive Vice President である Kim Kjøller(M.D.)は次のように述べています。
「私たちは、アトピー性皮膚炎が多くの成人患者さんの生活に及ぼす身体的、心理的、社会的影響について、世界中の患者さんの声に耳を傾けてきました。医療従事者および患者さんにとって、トラロキヌマブが忍容性に優れた治療選択肢になりうることを実証したこれらの試験結果は、私たちを大いに勇気づけるものです。」


ECZTRA 1、2、ECZTRA 3、ECZTRA 5、第 IIb 相試験について
ECZTRA 1 および ECZTRA 2 試験(ECZema TRAlokinumab 試験 1 および 2)は、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、国際共同 52 週間試験であり、それぞれ成人患者さん 802 名及び 794 名を対象に、全 身療法の対象候補とされた中等度~重度のアトピー性皮膚炎の成人患者さんに、トラロキヌマブ(300 mg)を単剤投与した場合の有効性と安全性を評価しました。7

ECZTRA 3 試験(ECZema TRAlokinumab 試験 3)は、二重盲検、無作為化、プラセボ対照、国際共同 32週間試験であり、成人患者さん 380 名を対象に、全身療法の対象候補とされた中等度~重度のアトピー性 皮膚炎の成人患者さんに、トラロキヌマブ(300 mg)を TCS と併用投与した場合の有効性と安全性を評価しました。8

ECZTRA 5 試験(ECZema TRAlokinumab 試験 5)は、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、30 週間の第II 相試験であり、アトピー性皮膚炎の成人患者さん 215 名を対象に、全身療法の対象候補とされた中等度 ~重度のアトピー性皮膚炎の成人患者さんにトラロキヌマブ(300 mg)を投与した場合に、ワクチンの抗体応答(Tdap および髄膜炎菌)に及ぼす影響を評価しました。患者さんには、トラロキヌマブとプラセボのいずれかを 16 週間にわたって投与しました。また、試験対象のワクチンとともに投与した場合のトラロキヌマブの有効性、安全性および忍容性についても評価を実施しました。9

第 IIb 相試験は、中等度~重度のアトピー性皮膚炎の成人患者さんを対象に、トラロキヌマブの有効性と安全性を評価した、無作為化、二重盲検、プラセボ対照の用量設定試験です。13


アトピー性皮膚炎について
アトピー性皮膚炎(AD)とは、慢性かつ炎症性の不均一な皮膚疾患であり、強いかゆみと湿疹様病変を特徴とします。8 AD は、皮膚バリアの障害と免疫調節異常によるものであり、慢性炎症に至ります。9 IL-13 や IL-4 などの 2 型サイトカインは、AD の病態生理の重要な側面において、中心的な役割を担います。3,11 免疫調節異常により、皮膚の病変部位や非病変部位で IL-13 が過剰発現し、皮膚の病変部位の IL-13 の発現レベルは、AD の重症度と相関しています。10,11


トラロキヌマブについて
トラロキヌマブは、高い親和性で IL-13 サイトカインを中和することにより作用する完全ヒト免疫グロブリン(Ig)G4 モノクローナル抗体(mAb)です。4 IL-13 は、AD に内在する慢性炎症の誘因として主要な役割を担います。3,11 トラロキヌマブは、高い親和性で IL-13 サイトカインに特異的に結合することにより、受容体との相互作用やその後の下流 IL-13 シグナル伝達を防ぎます。4


LEO Pharma について
LEO Pharma は、豊富な臨床開発パイプラインや幅広い治療薬とともに、開拓者精神を持つ、皮膚科医療のリーダー企業です。創立は 1908 年であり、LEO 財団が会社を保有しています。LEO Pharma は皮膚科学の進歩のため長年にもわたり臨床開発に専念し、皮膚疾患を有する患者さんを対象とした新たな標準治療を提供してきました。本社はデンマークにあり、グローバルで 6,000 人の従業員が 130 カ国 9,200 万人の患者さんのために従事しています。詳細は、www.leopharma.com をご参照ください。


レオ ファーマ株式会社について
レオ ファーマ株式会社は、デンマークにある LEO Pharma A/S の 100%出資の日本法人として 2010 年 6月に設立されました。皮膚科領域に特化したスペシャリティファーマとして日本での確固たる地位を築くべ く、事業活動を展開しています。詳細は、http://www.leo-pharma.jp/ をご覧ください。


Reference

1 Simpson E, et al. Safety of specifically targeting interleukin-13 with tralokinumab in adult patients with moderate-to-severe atopic dermatitis: pooled analysis of five randomised, double-blind, placebo-controlled Phase 3 and Phase 2 trials. E-poster at European Academy of Dermatology and Venereology (EADV) Virtual Congress; October 29-31, 2020. P0218; Abstract 1464.
2 Bieber T, et al. Impact of targeting interleukin-13 on Staphylococcus aureus colonisation: results from a Phase 3, randomised, double-blind, placebo-controlled trial with tralokinumab in adult patients with atopic dermatitis. Oral presentation at European Academy of Dermatology and Venereology (EADV) Virtual Congress; October 29-31, 2020. Abstract 1363.
3 Merola J, et al. Vaccine antibody responses in tralokinumab-treated adult patients with moderate-to-severe atopic dermatitis: results from the 30-week Phase 2 ECZTRA 5 trial. E-poster at European Academy of Dermatology and Venereology (EADV) Virtual Congress; October 29-31, 2020. P0181; Abstract 806.
4 Bieber T. Interleukin-13: Targeting an underestimated cytokine in atopic dermatitis. Allergy. 2020;75:54–62.
5 Popovic B, et al. Structural characterisation reveals mechanism of IL-13-neutralising monoclonal antibody tralokinumab as inhibition of binding to IL-13Rα1 and IL13Rα2. J Mol Biol. 2017;429:208-219.
6 Wollenberg A, et al. Conjunctivitis in tralokinumab-treated adult patients with moderate-to-severe atopic dermatitis: pooled results from five clinical trials. E-poster at European Academy of Dermatology and Venereology (EADV) Virtual Congress; October 29-31, 2020. P0216; Abstract 1448.
7 Wollenberg, et al. Tralokinumab for moderate-to-severe atopic dermatitis: results from two 52-week, randomized, double-blind, multicentre, placebo-controlled phase III trials (ECZTRA 1 and ECZTRA 2). British Journal of Dermatology. 2020.
8 Silverberg JI, et al. Tralokinumab plus topical corticosteroids for the treatment of moderate-to-severe atopic dermatitis: results from the double-blind, randomized, multicentre, placebo-controlled phase III ECZTRA 3 trial. British Journal of Dermatology. 2020.
9 ClinicalTrials.gov. National Library of Medicine (U.S.). Vaccine Responses in Tralokinumab-Treated Atopic Dermatitis - ECZTRA 5 (ECZema TRAlokinumab Trial No. 5) (ECZTRA 5). Identifier NCT03562377. https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03562377
10 Weidinger S, et al. Atopic dermatitis. Lancet 2016;387:1109-1122.
11 Boguniewicz M, et al. Atopic dermatitis: a disease of altered skin barrier and immune dysregulation. Immunol Rev 2011;242(1):233-46.
12 Tsoi LC, et al. Atopic dermatitis is an IL-13 dominant disease with greater molecular heterogeneity compared to psoriasis. J Invest Dermatol 2019;139:1480-1489.
13 ClinicalTrials.gov. National Library of Medicine (U.S.). Phase 2 Study to Evaluate t

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レオ ファーマは研究開発志向型の製薬会社です。

1908 年創業のレオ ファーマは、研究主導の製薬会社です。皮膚疾患の治療薬を開発・製造し、世界130カ国以上で販売しています。

私たちは、「世界中の人々の生活改善に貢献する皮膚科領域のケアパートナーになる」ことを目指した事業活動を行っています。このビジョンの実現のため、私たちは新たな地域や市場への進出に努め、いまだ満たされていない医学的ニーズに応える競争力のある医薬品と治療法を、さらに多くの患者さんや社会へとお届けします。

本社はデンマークにあり、レオ財団が所有しているため、安定的な経営を可能にしています。レオ ファーマは世界61ヶ国に自社の販売拠点を展開し、6,000 名余りの社員を雇用しています。

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