コンテンツにスキップ

トピックス(1)皮膚疾患の外用薬

皮膚疾患に対する治療は,外用薬、内服薬,注射薬,外科的手術、光線治療など,様々な選択肢がありますが、治療の中心を担っているのは外用薬と言われています 1) 。
外用薬には有効成分が同じものであっても、軟膏、クリーム、ローション、シャンプー、ゲル、フォーム、テープなど、さまざまな剤形があります。(軟膏、クリームなどを「剤形」と言います)

【軟膏 1,2)】
油分が中心で、刺激が弱く、皮膚を保護する力も強い。

【クリーム 1,2,3)】
水分が中心で、水分が多い分伸ばしやすく、使用感が良い。べたつきも少ない。

【ローション 1,2,3)】
液体(通常は水)に薬剤が混ざったもので、べたつかず、さらっとしている。塗布時間が短縮できる。

【シャンプー 1,2,3)】
薬の効果はもちろん、患部を密閉して皮膚を保護できる。薬液が液状で頭部病変に塗布しやすい。

【ゲル 1,2)】
ゼリー状で、乾燥すると皮膚表面に膜を作って皮膚を保護する。伸展性が良い。

【フォーム 1)】
スプレー状で伸展性が良く、広範囲に塗りやすい。

【テープなど 2,3)】
患部を密閉して皮膚を保護できる。
異なる剤形の薬剤を混ぜて使用すると、効果や安全性に影響を及ぼす恐れがありますので注意が必要です 4) 。
医師・薬剤師の指示に従って使用しましょう。


【参考文献】
1) 大谷道輝ほか:Prog.Med., 2021, 41:269〜280
2) 清水宏:新しい皮膚科学 第3版, 2018, pp.90-93, 中山書店, 東京
3) 病気がみえる vol.14 皮膚科, 2020, p.59, メディックメディア, 東京
4) 大谷道輝:Jpn. J. Pharm. Health Care Sci., 2003, 総説29(1) 1-10

Serverside rendering